青ちゃんのプライベート暮らし

8月17日(月)から21日(金)ベースキャンプ3 思春期編

8月17日(月)

今夏の最終キャンプベース3が開始。中一6名 小5 1名 小2 1名の計8名でのスタート。猛暑でも大地の木陰は涼しい。午後2時集合。早速畑へ行き、スイカやブドウをその場で味わう。大地へ戻り、重ね煮カレーの準備。10種類にも及ぶ野菜を切り、重ね煮を学びながら、野菜類を重ねていく。そして、竈で、数種類に及ぶスパイスを調合して、3時間近くかけて作る。その間、五右衛門風呂を焚く。年齢を問わず、火を焚く子とは魅力的である。夕食の重ね煮カレーは、インド方式で右手で食べる方式。そうはいっても、思春期ともなると、抵抗を示してそれを受け入れられない子どももいる。それぞれ見守りながら、夜を迎える。何の抵抗もなく芝生の上にシュラフを敷き、同じく1時間以上お話を聞いて眠る。終了間際、にわか雨に見舞われ、ガレージに避難。雨はしばらくして止んであさを迎える。

8月18日(火)

午前5時起床。五右衛門風呂を楽しむ。畑へ出かけ、蕎麦撒きをして草マルチをかける作業。戻ってきて朝食準備。基本的に常に調理煮炊きは子ども達が楽しんで行う事が基本。朝食後、煎った大豆で餅つき用のきなこを作ったり、午前中は収穫した小麦の脱穀。足踏み脱穀機と唐箕を使って小麦を精米。そして、粉ひきして小麦粉を作った。午後は、暑さの中での絶好の遊び、ウオータースライダーで盛り上がる。笑顔と歓声が2時間にわたりはじける。さすがに遊び疲れてぐったり。夕食はピザ作り。生地を練り、伸して作り上げる。トッピングの材料を作り飾る。石窯に入れてじっくり焼き揚げること30分。素晴らしいピザができあがる。石窯で作るパンもピザも焼き豚やベーコンなども、ほとんどの子ども達は 「まるでお店の物のようだ」「本物のパンのようだ」とかと言葉にする。お店の物が本物で、手作りで薪や石窯で身近な人達が目の前で作る物は、お金を出してお店で買う物とは違う意識があるのだろう。こちらに言わせれば、もちろん ここで自分たちで作る物が、正真正銘の本物である!! それは、子ども達の食欲を見れば証明できる。食後は、すっかり暗くなり、自然に芝生リビング兼寝室で皆で自然に談話が始まる。満点の星を見ながら、朝早いだけに、お話を聞きながら9時過ぎには就寝。

 

8月19日(水)

朝4時半過ぎには次々に起床。東の空が赤く染まってきたので、散歩に出かける。美しい夜明け、朝の涼しさ。思春期の子ども達も、素直に神秘的な朝のエネルギーを素直に受け入れていた。朝の竈で、鮭を焼いたり調理をしたりしての朝食。朝食後は、川遊び。子ども達が大きいだけに、本格的な川で遊ぶ。流れに任せて泳いだり、滝に入ったりして遊ぶ。午前中で終了と思いきや、葉っぱの上に盛られた焼きそばの昼食後も、たっぷり川遊び。猛暑なのに、ここは快適な涼しさ。夕方までたっぷり遊び、夕食後はパン練り。暗いなかで、パン練りが続いた。

8月20日(木)

朝5時には、石窯で火焚きが始まった。同時に、昨晩練ったパン生地の成形。7時半、クープをカミソリで入れて、油を塗り込み、石窯に入れた。40分後、見事なパンが登場。当然の如く「本物のパンのようだ」「お店みたい」という歓声が上がる!? 内心「シロウトの勝利!!」と心で叫ぶ。おいしい豆乳重ね煮スープとの相性はバッチリで、あっという間に、パンは完売。続いて、午前中は、昼食の手打ち蕎麦作り。パン生地とは違う練り方で練り上げ、麺棒でのばして薄くしていく。大きい包丁で麺切りwはじめた頃には、定番の「本物の蕎麦だ」と言う歓声が上がる。竈でゆであげ、ざるに盛り付け、蕎麦用の渋いめんつゆ入れに入れての蕎麦昼食。朝食から2時間しかたっていないのに、2キロの蕎麦があっという間に終了。午後は、涼しい妙高笹ヶ峰にでかける。中学生だけに、本格的な沢登りに挑戦する、小学生ルートの2倍に及ぶコースを1時間以上かけて上ってきた。もちろん水の冷たさは凍えるほど。終了後は、美しく涼しい高原で遊ぶ。夕方、すすしくなった大地へ戻り、恒例の餅つき。、大地名物手皿餅は、大人気で、2升の餅米が、子ども達8名で完売となる食欲。大いに盛り上がった。手作りのパンの朝食。同じく手打ちの蕎麦昼食。そして、大地産無農薬餅米による餅つき。本日は、全て手作りの本格的専門エキスパート食事三昧。

思春期特有の文句やわがままやひねくれてモヤモヤしている子ども達それぞれのの特徴がわかってきた3日目過ぎる頃から、いよいよ青ちゃんとの戦い!?が参戦。こちらも気合いが入ってきた。

8月21日(金)

最終日の朝。暗い4時過ぎに見回りに出ると、暗い中 もう起きてヘッドライトの灯りで2名ほど起きていた。早速、石窯に火をおこしてもらう。朝5時には、皆起きてきたので、無農薬田んぼへ出かけ、ヒエ抜き作業を行う。美しい朝の緑の田んぼに、子ども達の姿が似合う。朝食前に、青ちゃんとのバトル発生!!  青ちゃんの4人の子ども達の思春期(約10年前)以来の罵声が大地に響いた。久しぶりに思春期の子どものエネルギーと向き合う。やるかやられるか、殴られるか殴るか、襲われるか襲うか ここでいきなり石や刃物でむかってきたらやばいか!! という雰囲気になる。でも、まだこの華奢な身体だったら、勝てる自信あり。

それを見ていた子ども達がつぶやいていたらしい。「青ちゃん 本気だよ」「あの子は、大地へ来て本当に良かったね」「本気で最後まで叱ってくれる人がいて」と。

学校現場では、先生も大人も忙しく、しかも親もうるさく、面倒くさく、最後まで本気で向き合う事がなく、結局中途半端で終了(子どもに最終的に折れる)することを、子ども達がすでにわかっている現実。大人は本気ではないと言うことを。

大地では、いったん口にしたことは守る。破ったことは絶対に許さない、大人は口にしたことは絶対に守り、実行する。これは、思春期の子ども達にも必ず実行する結果が、このような衝突になる。が、子ども達は、最終的に「この大人は、やばい!!本気で有言実行してくる まさか本気でやるとは そこまでやるのかよ」と言う結末になるらしい。

衝突後はさっぱり 「青ちゃん コロナにかかったみたいだ 喉が痛い 叫びすぎて声がかれた おまえに気合いを入れすぎて喉が痛い、」などと冗談を言い合える仲となり終了。

熱いバトルの後は、涼しい川で遊び、ギリギリにかえってきて、大地名物流しそうめんで盛り上がる。最後を飾って、今まで禁断になっていたジュース流しをしてクライマックスを迎えた。もちろん、ここでも青ちゃんとの一騒動があったが、いつものように円満解決。全て「人として、人間としてその行動はどうか」の尺度である。

午後12時半 子ども達6名を無事送り出して、この夏のキャンプは終了となる。1ヶ月に及んだ大地始まって以来の連続キャンプが無事終了した。

こんな時 こんな時代だからこそ 大地は子ども達の希望の灯火になる覚悟を決めて臨んだキャンプ。コロナに感染して自分の身体を心配する事よりも、感染して社会や第3者に誹謗中傷される恐怖や心配、目に見えない精神的な感染に恐れ 守りに入る暮らし。その結果、閉ざされた空間、自粛、逃避的な暮らし、社会生活。大人も子どもも、スマホやパソコンの画面とにらめっこして大半を過ごす暮らし。それをマスコミは、リモートワークだのテレビ会議だのオンライン何とかなどと、現代のステータスのように当たりまえに持ち上げる社会。大人は、何とか折り合いをつけれるけれども、子ども達はどうなのか。すぐに染まり、大人以上に無防備のまま、適応していく。心も体も。それが、本当に子ども達の将来にとっていいのだろうか。子ども達は、どんどん 社会に対して大人以上に疲弊して、受け身的に、閉ざされ、将来は明るくない、皆 疲弊していく どうせ 無理 どうせできない となっていくのではないかと思う。

そんな中で、どうせキャンプにも参加できないし友達と参加できない、諦める、心配だから無理だ 受け入れてくれない などの諦めムードの中、私たちは 覚悟を決めて臨んだ今年の夏のキャンプ。コロナがあっても、私たち大地は変わらない!! 逆に 時代を見越して、3密どころか、外で眠り 外で食事をして、一度も室内には入らない暮らしを、数年前から実行してきた自負!! こんなときだからこそ、大地は 恐れない希望の灯火となることを決めた。何度も言うが 「子ども達の見方になる限りは、神様は必ず味方してくれる 見守ってくれる」と祈り続ければ 大丈夫。「私たちは、覚悟していいことをしている」という根拠ない自信と祈りしかない。そんな一ヶ月であった。

寝室は芝生の上で星を見ながらの毎日。全て3食竈料理で、一度もガスを使わない食事。もちろんお風呂も五右衛門風呂。雨でも風でも、決して室内退避はしなく、ガレージでオープン寝室。電気器具 スマホ IT関連機器 時計などとも無関係な暮らし。一貫して実践できた満足。この生活を24時間子ども達と一緒に暮らしたスタッフに感謝!! 大地は 子ども達の希望の灯火となりつづけたい。