青ちゃんのプライベート暮らし
7月27日(日)から8月1日(金) 大地ベースキャンプ
7月27日(日)
小1から中2まで、それぞれの学年の子どもたちが集まってベースキャンプ開始。初めての大地参加者も、5名ほどいる中で、まずは食事作りから始まった。夕食は ナポリタン作り。野菜切りから開始。竈で野菜を炒めたりしながら調理開始。
夕方になっても暑いので、木陰にナポリタンの夕食を運び、涼しい場所でたっぷりの夕食。ウェルカムゼリーを味わう。
夕食後は、夕焼けが美しいので、散歩に出かける。広い赤く染まった夕焼け空をみているうちに、暗闇が迫る。
暗い中、明日からのパンを4キロ仕込む。
大地夏の恒例、芝生の上で星を見ながら就寝。今晩のおはなしは、青ちゃんの 世界の果ての井戸。真夜中に、恒例の虫探し。クワガタ カブトが捕獲でき、夜中中 がさがさごそごそ。
7月28日(月)
朝 4時半 明るくなると同時に起き出す。同時に、昨晩仕込んだパンを成形。石窯で焼き、4キロのパンがやきあがりました。朝食は、もちろん焼きたてのパンを味わう。
午後から 2泊3日の涼しい標高1300メートルの高原へ遠征するので、その為の準備で、カレーやパンを準備調理。昼食用に、うどん作りをおこなう。チームワーク良く、製麺機を見事に使いこなし、素晴らしいうどんが出来上がる。
昼食後、遠征に出発。途中の川でたっぷり遊ぶ。遊びすぎて、目的地の高原には4時過ぎに到着。
ここは、何もない涼しい高原だけに、主体的に遊ばなければ、遊びを構築しなければ、そして、次々に創造的に展開しなければ、遊びの時間は過ぎていかない。初参加の子どもたちは、暇だ 退屈だ 何もすることはない などと お決まりの台詞を吐いては、大人に何か遊びを与えて欲しい と寄ってくる。ゲームをしたいなどの台詞も日常であったり 次は何をするのか、明日は何をするのか などと 今を楽しむ事ができなかったり、自由時間はいつなのか(ずっと自由なのだが!?) などの言葉が飛び交う。が、「退屈は 想像力創造力への入り口」だけに、2日3日4日続いていくうちに、誰もが子どもの持つ力を発揮してくるようになるから、楽しみである。
夕暮れの中、猿の声や虫など音を聞きながら、満天の星空の元で眠る。もちろん、ここはキャンプ場ではなく、高原の片隅にただ眠るだけの場所である。
7月29日(水)
4時半起床。寒さの中、シュラフは夜露で濡れる中起床。芝生の上に、もやが流れてきて、東山魁夷の世界が広がる。水筒を持参して、放牧中の牧場内の遊歩道を歩き、湧き水場所で水をくんだり、凍り付きそうな小川で遊んだりしながら朝のハイキング。戻って来て、持参したパンを焼いて、朝食を味わう。
朝食後は、夢見平遊歩道をトレッキングに出かける。約3時間の行程。歩道整備のため、チップの袋を運んだりしながら、サンショウウオを見たり詩ながらトレッキングを楽しむ。午後1時に戻り、冷たい小川でおにぎりの昼食。
午後は、いよいよ沢登り。凍り付くような川にジャブジャブ入りながら、川を上っていく。本格的な沢登りである。1時間かけて無事登り切る。
夕方、今度は別のキャンプ地へ移動。といっても、野宿なので、キャンプ場ではない。ここで たっぷりの焼きそばを焼いての夕食。何もない静けさと美しい光景があるだけの場所。夜は 満点の星と流れ星。宇宙の真ん中で眠る。
7月30日【木)
朝4時 空が白んで来て、目の前の池にはもやが流れてくる幻想的な朝。寒さと夜露の中、元気に全員目覚める。
昨日の湧き水の場所に近いので、目覚めのハイキング。途中 明後日の夕食に使う笹を取ったりしながら、ゆっくりと散歩を楽しむ。途中 日の出を迎え、皆 歓声を上げる。戻って来て、美しい池の畔でパンの朝食。本当に美しい光景が広がる。
本日も暑くなってきたので、川へ移動して、昼食を挟み、夕方まで 一日中川遊びを楽しむ。
夕方戻って来て、五右衛門風呂に入ったり、虫取りをしたりして、久しぶりの大地を楽しむ。夕食は、大地自然農で取れた天ぷらを大量に揚げての、天丼をたっぷり味わう。
7月31日(木)
相変わらず 夜中や早朝に思い思いに、虫取りを楽しんでいる。新たに、箸をなくした子どもが、竹で自作したことから、瞬く間に 竹細工が広がり、この遊びが今後主流となる。
昼食は、米粉のお好み焼き。大地で 先日 大量の米粉を作ったので、米粉のお好み焼き初挑戦。竈で、フライパンで一つずつ焼き上げていくので、竈周辺は屋台のように大人気の場所になった。お好み焼き屋台を十分楽しんだ。
本日も暑くなったので、午後から川へ出かけ、今日もたっぷりと川遊びを満喫してきた。
夕食は、一昨日とってきた、笹を使った笹寿司。初めて食べる子どもたちもおり、その由来や食べ方を説明。100枚近くの笹寿司は、見事の完食。このキャンプ3個目のスイカを平らげる。
明日の朝食突然の変更のため、急遽 パン練りをしてから 最後の野宿!? 夜中は涼しいはずなのに、見ての通り、完全野宿、シュラフからはみだしている子ども多数。
8月1日(金)
朝食変更の理由は、近所の方から、ジャガイモを掘って欲しいという依頼が有り、そのジャガイモで、大地大人気メニュー フライドポテトを大量に作ろうというアイデアのため、朝食はオリジナル形パンに変更。
朝5時からパンの成形、野菜の収穫をしてから、日の出を拝み、ジャガイモ畑へ移動。
ジャガイモ掘りは楽しい。土が軟らかいので、どんどん掘れる。約30キロ近く収穫
戻って来て、ほりたてのジャガイモを切って、フライドポテトに。同時に、隣の石窯でぱんを焼く。昨晩作った冷製シチューとともに、最高の出来たての朝食を味わった。このように、臨機応変に、キャンプ内容を変更できるのが、大地の味わいである。
最後の昼食は、恒例の流しそうめん。笹舟に乗ったトマトやブラックベリー 枝豆 玉コン ウズラ卵 きゅーり わかめ ジャガイモ すいかなど様々なものが流れる。最後は ジュースが流れて、ストローで飲んで終了。
最後のミーティングでは、大地のきな粉で作ったチーズケーキで終了となる。
猛暑が続く中、ここ大地も猛暑と日照りで、例年にない暑さとなったが、まだ木陰は涼しく、夕方から明け方も涼しい。そんな中、第一陣のベースキャンプ開始となった。初参加の子どもも、三分の一程おり、何もない大地で、遊びがどんどん広がっていく姿ガ見れて嬉しい限りであった。ゲームや与えられたプログラムや細切れの日常の中で過ごす子どもが増えている中で、時間が区切られずに、そして、プログラムをこなすことなく、明るくなったら起きて 暗くなったら眠る、しかも野外で。テレビもスマホも固定遊具もしかも街灯も、周囲にコンビニも自動販売機もない世界。ご飯の時以外は、風呂に入る 着替えをしなさい などの言葉もなく(一度も着替えなかった子どもも多数)、時間とプログラムに追われることなく、過ごす事。日を追う毎に、子ども本来の力を発揮していく姿はまぶしく、子どもの未来が明るいことを痛感したが、同時に、大人の価値観が大きくこれからは問われる 事に 再度大きく気づかされた。
子どもは変わっていない。大人が変わってきているだけだ。今回のキャンプで持参し、星空の元で、ヘッドランプで読み終えた 中村桂子コレクション 生命誌と子どもたちはぐくむ が ドンピシャ の書物である。
ぜひ、この中村桂子コレクション Ⅳ はぐくむ を 子どもを持つ親におすすめしたい。そんな、世界を大地が提供していくのが、使命だと思う。