青ちゃんのプライベート暮らし
8月6日(水)から11日(月)チャレンジキャンプ
8月6日(水)
チャレンジキャンプ。百名山を2峰日帰りで登る という激しく厳しいキャンプへの挑戦と言う触れ込みのせいで参加者が少なかったが、実は、生活暮らしそのものへのチャレンジ、何かをはじめるときに、あえて厳しい道を選ぶというポリシーを中心に活動するキャンプ。本当に楽しいことは 決して楽ではない をモットーのキャンプである。
明日からのキャンプに備え、パンの仕込み。小学生から中学生まで、仕込み、料理 火つけ 調理 片付けまで、ほぼ一貫しておこなった。アドバイスの大人は1名だけ。
本日の夕食は、ほりたてのジャガイモを使ったポテトコロッケ フライドポテト サラダ スイカ と、美しく美味しく作り上げた。
今回からのキャンプは、今までの猛暑と違い、天候不順 雨が予想される。
夕食前後は、野球などで盛り上がる。夕方から雨。ガレージ内で眠る。
8月7日(木)
夜明けから雨。天気予報は、午後から回復。それを信じてチャレンジ。目指すは 百名山浅間山。3時半、起床して、昼食のサンドイッチ と朝食のおにぎりを、子どもたちだけで作る。昨日焼いた石窯パンを、ジャム 卵 ソーセージの三種のサンドイッチ、朝食のおにぎりは きな粉 昆布 梅干しの三種。皆でわいわい朝から言いながら、作り上げる。
登山口 6時半着。雨が激しくなる中、営業前のビジターセンターの玄関の軒下でおにぎりの朝食。標高2000㍍の登山口は寒い。雨が小降りになるまで、1時間待機。登山客は誰もいない。午前8時 登山開始。
一時間後、トーミの頭 着。ガスと風雨と視界不良で、皆 びびりながら楽しんでいる。合い言葉は、【チャレンジ!!】 ここから、高学年と低学年に別れ、高学年は、難関中の難関 通称 草すべりコースへ向かう。ここを下り 賽の河原 Jバンド 鋸山 から蛇骨岳 黒斑山 トーミの頭 という黄金コースを辿る予定であったが、Jバンド手前で、鋸山の稜線が風雨で厳しいため、引き返し、あの草すべりコースを上り返す。ここを降りてから再び 登る !! これは、前代未聞の チャレンジ であった。と言うほど、斜度がきつい急登かつ細く滑りやすい登山道である。
低学年組は 黒斑山を登り 蛇骨岳をを目指して縦走。蛇骨岳の頂上の稜線で、左右からの風 風雨 視界不良 で、引き返す事に決定。計画では、この稜線上で、高学年組と出会う予定であった。
午後1時半 黒斑山山頂で無事合流。この頃から、天候回復の兆し。それでも、念願の雄大な浅間山に出会うことなく、無事3時 下山。
夕方、6時半 大地無事帰宅。ナポリタンを作っての夕食。青ちゃんの 世界の果ての井戸(45分)のおはなしの三分の一あたりで、全員眠る。
8月8日(金)
本日の天気予想は、雨時々晴れの不安定。登山は諦め、海へ。海の天気も、午前は雨、午後から回復予定。朝食のご飯 味噌汁 納豆 を作り、済ませた後、5時半発。
7時半 海到着。雲多し 風少々あり、波少々高し、海水濁り加減 、人ほぼいない、青空あり という条件の中、浮き輪でチャレンジ!! 適度な波が面白く魅力的で、大歓声をあげながら遊びまくる。一時間半後、黒雲発生、大粒の雨が降り出し 気温が下がり、皆 海岸から上がってきて、近くの東屋ドームへ。もう着替えて帰ろうという弱気な発言。空を見て 必ず晴れると確信し、ドーム内で、カードゲームをしながら天気回復を待つ。花札遊びが盛り上がり、天気が回復したことを忘れるぐらい盛り上がる。
好天の中、焼きそばをたらふく食べてから、波がおさまり、平穏になってきた海へ出陣。それからたっぷり2時間ほど、遠くのテトラポットまで遠征して泳いできた。午後3時、スイカを食べ、甲羅干し昼寝をしてから、午後4時海を去る。
5時過ぎ大地へ戻り、夕食のうどん作り。粉だけを子どもたちに渡し、ここから子どもだけで、うどん作り開始。大人の関与なし。計る 練る 足で踏む 製麺機 うどん 茹でる を通して、無事7時にうどん完成。 明日は、早いので 8時就寝。
8月9日(土)
本日の天気は登山日和。明日は再び不安定なので、今日だけの登山チャンス。予定では、火打山であったが、どうしても 浅間山の勇姿を見せたく、再度、浅間山にチャレンジ!!決定。朝3時半起床。
一昨日と同じく サンドイッチ(今度は BLTサンド もちろん大地特性ベーコンと大地トマト) とおにぎりを作る。寝ぼけ眼で準備。4時半発。
6時半登山口着。一昨日、一台の車もなかった駐車場は、満車なほど賑わっている。7時 元気に登山開始。好天の中、順調に素晴らしいテンポで進み、トーミの頭へ。8時 黒いドシンとした浅間山が、視界に広がる。これぞ見たかった浅間山!!!
鋸岳山頂
Jバンド手前 Jバンドを下る
無事賽の河原について昼食
シカを発見。これが、最終日にとんでもない展開となる!?
草すべりの急登を登る。通常1時間20分のコースを子ども40分 大人1時間で登る。
再び無事に トーミの頭に戻って来て、全員フルコース制覇
とうとうそびえ立つどんと鎮座した浅間山を見る事ができた。一昨日のガスの白い向こう側にこんな山がそびえていたなどと誰が想像できただろう。そんな浅間山、それを囲む外輪山の対照的な険しい縦走路とその姿。本当に、再度チャレンジできて良かった!! 縦走路最後の鋸山に予定通り10時着。このまま引き返す予定であったが・・・・・・・・ 浅間山縦走登山の黄金コースは、ここから有名な険しい落石の危険がある通称Jバンド(この響きが魅力的で誘惑される)を降り、賽の河原を通り、あの草すべりを登るコース。誰もが、一昨日下り登った草すべりの急登を思い出し、更に、眼下に広がるJバンドの険しさ急斜面に怖じ気づいたが、ここで浮かんできたのは、【チャレンジ!!】 行くしかないで!!! ということで、下りはじめる。恐る恐る下りながら、30分後無事、賽の河原到着。雄大な景色を堪能しながら、ゆっくりと昼食を楽しむ。その後美しいコースを歩き、途中の火山館で、トイレタイム。綺麗なバイオトイレに感動。
この日は、リーダーのガー君がお腹の調子が悪く、スタートからトイレの連続で、トイレを目指しての歩行が早い!! そのお陰で、ほぼ標準コースタイムの半分で、若者達は歩く!! お陰で、恐怖の草滑り急登は 難なくこなし、更に、下山は、半分のコースタイムで、矢のように無事下山となる。2回の浅間山縦走のご褒美に、大地シンプルオーガニックキャンプには、似つかないソフトクリームを食べて、そのチャレンジ勝利に祝杯を挙げる。
無事大地へ5時半着。疲れていても、夕ご飯は自分達で作るチャレンジ!! 米粉を練り、竈で自分の米粉お好み焼きを作り、腹一杯食べて眠る。登山の水 スイカ ソフトクリーム 旺盛な食欲 疲れで、トイレはラッシュとなる。
夕食後も、明日のパンの仕込みが待っていた。過酷な1日!! 外で眠り、深夜雨のためガレージ内へ避難。
8月10日(日)
朝からパラパラの雨。大地で収穫した野菜を作っての朝食。同時に、夜食べる予定の重ね煮カレーの準備をする。
昼食後 浅間山ジオラマ作りのパン。それぞれ思い出の浅間山の光景をパンにして、それを並べてジオラマにして、昼食にしようというアイデア。浅間山 縦走路の山々 火山館 Jバンド シカ 草すべり 岩 野糞・・・・などが出来上がる。同時に、石窯や五右衛門風呂に火をつける。
昼食。見事に焼き上がった浅間山ジオラマパン。出来たてのパンをシチューとともに、思い出にひたりながら味わった。
午後は、雨の中、サイクリングに出かける。坂道を下り、途中 参加者の家に寄り、そのまま千曲川を渡り、牧場を見て、3時間余り走り、大地の急坂を無事戻って来た。
戻って来て早々、明日の朝食用の蕎麦打ちをする。皆で捏ねて 伸して 切って、素晴らしい蕎麦が出来上がる。明日の朝の出来が楽しみである。
いつでもどこでも花札で盛り上がる
夕食は 重ね煮カレー。もちろん、スプーンではなく、手で食べるカレーである。最後の夜は、雨の為 ガレージ避難。
8月11日(月)
大地のナラの木が立ち枯れの為、雨降りの中 早朝から友人が大地の裏で伐採。伐採後 この友人とともに朝食。この友人は、鳥獣免許があり、シカやイノシシを捕る活動をしている。この後、わなを見に出かけ、こんな雨の日はシカがかかることもある と言い残して帰って行った。
参加者の一人は、朝から野球の試合に行く為に、一足早く蕎麦定食を味わい、出かけて行った。
素晴らしい出来映えの蕎麦。細い太いがあって面白い。だし汁は、京都老舗のそば屋の本格的なものを使ったので、最高のそばを味わった。
そして、ドラマは続く。青ちゃんが用事でバイクに乗っていると、偶然 今朝伐採の友人とすれ違い、シカがかかったからこれから解体に行く と車越しに言い残していった。用事が終了して、解体場所(大地から歩いて10分)に寄って見ると、浅間山で見たと同じ雄しかが、足を縛られて横たわっている。(既に血抜きを済まされていた)これから解体する と言うことで、もし子どもたちが興味があれば一緒に同伴しても良いし、トラウマになる事もあるから と声をかけられた。中学生3名が、ガー君とともにでかけ、一緒に 解体作業を見てきた。そして、足二本を頂いてきて、大地で、そこから肉をそぎおとしていった。そして、竈で 塩こしょうのみで味わった。癖がなく、最高の絶品! まさに 命を頂いた行程であった。
昼食は お好みのハンバーガーパンと ほりたてジャガイモのフライドポテトと鹿肉であった。最終日の天気は、朝から雨 大雨 昼から曇り、夕方雨で終了となった。
今回のチャレンジキャンプは、子ども5名 大人スタッフ4名という ほぼ家族的なキャンプ。それも、全て常連で、何の生活的指導も必要なく、まるで家族のようなもの。そして、天候不順が予想されたので、柔軟性と機動力で、何でもできるという利点があった。雨の予想も多かったが、天気回りを予想して、活発に期待以上に活動する事ができた。
登山をメインにして、火打山 雨飾山 を当初予定していたが、近年の山人気や、山頂直下での行列(山頂への順番待ち)や三連休 天気回り を考慮して、早朝登山、そして、浅間山をまず、選択した。そして、後半は 火打山と計画。最初の浅間山は、午後から晴れると天気予報を信じてチャレンジしたが、夕方3時まで粘っても、念願の浅間山雄志は見られず、断腸の思いで帰ってきた。
天気不安定の中、登山は諦め、急遽海へ変更。海では 天気の変化で スリル満点で素晴らしい海遊びを満喫できた。
そして、天気バッチリの日、火打山早朝登山にしようか浅間山リベンジに向かうか、迷った結果、やはり 浅間山を選択。そして、Jバンドの険しさ急斜面 草すべり 選択。本当に楽しいことは 決して楽なことではない をモットーに全てを選択し、その究極の楽しさを満喫した。
中学3年 1名 中2 2名 小6 1名 小4女子 1名 という人数構成の中、皆が兄弟のように労り、遊び続けていく姿は、本当に家族のようであった。
ノンタン母さんは おはなしと料理のアドバイスする、青ちゃんは 運転手と各種道具を準備する、モッチーは 記録係 そして、子どもと同じ立場で過ごすちょっと年の離れた友人であるガー君。子どもだけの世界が、ほとんど保証されていない時代(必ず 大人付き 責任問題上 どんな子どもたちの活動においても、必ず 大人の管理監視があるし、大人も楽しみたいという願望あり、子どもだけで大人の助けや眼もないところで 遊ぶ機会や世界が消えた)。大地でも、責任や安全管理のため、そんな事も多々あるが、願いは いつも、子どもだけで過ごす時間を保証確保してあげたいと。そのために、今回は、ガー君以外の大人は、表に出ないで、裏方に徹してみた。
子ども社会の保証。原っぱで子どもだけで遊びほうけていた時代、そこには 大人の影がなかった。今は 子どものいるところ常に大人有り。運動クラブやどんな子ども集団でも、大人がいる。大人が準備した環境内で、過ごしている。これでは、子どもの世界にはならない(大地も常に反省) 子ども社会のない社会は、社会全体として創造性にかけた 活気のないものになってしまう と 尊敬する中村桂子さん(中村桂子コレクションⅣ はぐくむ)で語っておられました。
そんな事を改めて チャレンジし、そして気づき 痛感したキャンプであった。