青ちゃんのプライベート暮らし
8月18日(月)から8月21日(木)サイクリングキャンプ
8月18日(月)
今夏、最終のキャンプ サイクリングキャンプ初日。11名の小4から高三の子どもたちが集合。今回は、マウンテンバイクでヒルクライムとダウンヒルに挑戦する。
集合すると、恒例の自己紹介にはじまり、すぐに夕食や明日の食事の準備に取りかかる。皆でわいわいしながらの調理は、どんな自己紹介よりも仲良くなれる過程である。明日からの遠征に必要な重ね煮の野菜切り、カレーの仕込み、夕食のうどん作りなどが行われる。仕込みが終了すると、自転車の試乗、自転車でテニスコートグランドへ行き、野球やバドミントンで盛り上がる。
夕食のうどん作り、足で踏み、製麺機を駆使し、とんでもない長い麺を作ったりして、こしのある素晴らしい麺がゆであがる。
夕食後も、暗い中、明日の朝食と遠征に持参するパン2キロを仕込む。
恒例のおはなしを聞きながら、芝生の上で星を見ながら眠る。
8月19日(火)
朝4時半起床。外で眠るので、夜明けとともにおきざるを得ない野外野宿。トレーニングと称して、先日倒した巨木の薪割りした薪を、軽トラ三台分を運ぶ。
朝5時、パンの成形及び6時半石窯にパンをいれて焼く。8時、焼きたてのパンの朝食。
8時半 いよいよ標高1200㍍の妙高笹ヶ峰を目指してのヒルクライムスタート。気温30度。水をかぶって出発。いきなりの勾配8㌫を登る。
途中で水をかぶる。
黒姫高原通過10時半(中高生は30分早い)
湧き水をかぶる
杉野沢11時700め到着。川で身体を冷やす。
11時50分 いよいよ標高差700㍍を登る。小学生は、押す!? 小六から高校生は、足を着いて休んでも良いが、押して登ることはやめようと決意。途中スイカ おにぎりを食べながらのヒルクライム。
早い子どもは、2時間足らずで登り切る。小4の子どもで、2時間30分で押して登り切った。この苦しさは、走ったものでなければ理解できないだろう。
2時から疲れをものともせずに、気温20度を切る爽やかな高原で、野球サッカーバトミントンカードゲームサイクリングなどでたっぷり遊ぶ。夕食はカレー。
7時半、あたりが暗くなると同時に、世界の果ての井戸を聴きながら眠る。空は 満点の星。疲れ切って、全員 星空をほとんど楽しむ事なく眠る。気温13度、下界の暑さとは正反対で、寒さに震えながら眠る。快適!!
8月20日(水)
朝、夜露に濡れながら、寒さでシュラフから出れずに、5時半ぐらいまで眠る。
7時、爽やかな高原をサイクリング。ここは、峠ではなく、目的地で通過場所ではないので、サイクリング自転車でやってくる人はほぼ皆無。平日でもあるので車はほとんど来なく、美しい景色、冷ややかな風と空気のなか、爽やかに自転車を楽しむ。
朝8時、昨日焼いたパンとかれーでの朝食。
涼しい高原でゆったりと過ごす。苦労して登って来た快適な世界を十分楽しむ。
9時半12キロのダウンヒルスタート。2時間かけて登って来たご褒美が、このダウンヒル。スタッフが対向車を見張りながら先頭を走り、対向車が来たら次々に声をかけながら、猛スピードで快適に下る。こんな経験は、ほとんどないだろう。20分で下り終える。その間、あたりには子どもたちの歓声がひびいいていた。自転車の登りは、この為にあるのだから。
10時過ぎ、再び川に到着。ここは現実の猛暑の世界。川に入って水遊びを楽しむ。昼食のラーメンを食べて、12時出発。
猛暑の中、往路とはうってかわって、自転車の技術、坂道の慣れなども加わり、見違えるような根性と慣れで、午後1時半大地に無事戻る。
大地に戻ってすぐに五右衛門風呂に火をつけ、皆でゆっくりと風呂につかる。
最後の夕食は、ほりたてのジャガイモを使ったポテトコロッケ。とんでもない大きさ暑さのコロッケをジャガイモをつぶす事から調理開始。竈で揚げ、素晴らしいコロッケが出来上がる。中高生は、一人2合から3合の竈ご飯を食べている。それに応じたコロッケの量も半端ではない。食後のスイカも平らげる。
8時過ぎに、突然の夕立豪雨。最終日の夜は、ガレージに入り、ここで雨音とおはなしを聴きながら眠る。
8月21日(木)
最終日。昨晩の雨が嘘のように晴れ上がる。やたらご飯 油味噌 などの採れたてのなすやピーマンやミョウガの朝ご飯をゆっくり食べてから、最後のサイクリング 鼻見城趾ダウンヒルサイクリングに9時半出発。鼻見城趾の登山道を自転車で下るというコース。登山道だけに甘く見てはいけない。標高差200㍍をひたすら登り、細い登山道を下る(小6以上)
皆で元気に出発。途中から2つのグループに分かれる。
小4のグループ。途中から用水沿いのコースを走り、暗い森を走り、ダウンヒルしてくる上級生達を待つ。昨夕の夕立で登山道が荒れているのが心配されたが。
上級生グループは、斜度8㌫を登り、無事頂上に到着。ここから狭い急斜面の登山道を降りる。10年前位まで、青ちゃんの息子達と三コース位のマウンテンバイクダウンヒルコースを作り、週の3回ぐらい、早朝に下っていたコースである。無事、倒木などをかき分けて下って来た。こうして、今回のサイクリングは怪我なく無事終了。
最後の打ち上げは、恒例の流しそうめん。中高生中心だったので、その食欲は凄い。野球部やサッカー部が多いので、そうめんもとんでもない量を茹でた。ジャガイモ ゆで卵おにぎりなども用意したが全て終了。デザート飲み物野菜果物等も全て終了となり、気持ちのよい終わり方であった。
常に野球やカードゲームなどをして遊ぶ。スマホやゲームなど一度も触らなくても遊べる能力は子どもたちには存在していることを実感する。
30年以上続く牟礼駅での見送り。車両は変わってきたが、変わらないホームの姿、小さかった子どもたちが、毎年ホームで大きくなっていく姿を遠くから確認できる。車両内から手をふる光景。車両が走り去る光景。その後、誰もいなくなったホーム。あれほど騒がしく賑やかだったキャンプが終了を告げた瞬間。ほっとすると同時に、寂しさと哀愁が漂う。
中高生が中心だったサイクリングキャンプ。青春ギラギラ、甲子園の野球が賑わっていたように、それに匹敵するエネルギーと躍動感があった。ヒルクライムでは、野球部の子どもたちが、合宿よりもきつい!! と叫びながら、坂を登っていた!! が、その顔は嬉しそうであった。レギュラー争い、勝利至上、競争などではなく、純粋に好きな事を仲間と楽しみ、自分で目標を定めて、自分のペースで、友達と話しながら食べながらコツコツと刻んでいく、小学生達は、登り12キロをほとんど押して上がった。大人でも、押し上げるほどの斜度が続く道。それでも、皆、愚痴をこぼさず、暑い中を登っていった。坂道を登れば、必ず同じだけの下りがある。翌日には、今まで体験したことのないような爽やかなロングダウンヒルコースが待っていた。その歓声と嬉しそうな表情は、忘れることができない。
サイクリングキャンプは、通常のキャンプと比べ、やはり一般公道を走り、また、都会の子どもたちは自転車を乗る環境や体験は(坂道山道スピード距離など)少ないだけに、交通事故怪我転倒などのリスクが高く、緊張する。特に 一般公道の下りは、対向車との衝突や転倒の危険が潜むが、皆、いつのまにか、伝言ゲームのように対向車の来ることを知らせていた。同時に、往路に比べ、格段に登りも下りも自転車技術が高まっていた。 最終的には、怪我事故のないように、祈りとl子どもを信じる事だけだった。無事に終わりそれだけでありがたかった。
中高生、きっと家に帰ればスマホと向き合う毎日だろう。家で、野菜を刻みパンを捏ね自分の食生活を自分で維持するなんてないだろう。時間とプログラムに追われ、大人主導で過ごす日々。子どもだけの時間。自分の好きなことをひたすら自分で決めて、そして友達と大人に左右されずに過ごす時間。時間を忘れ、ただただ遊び食べて眠ること。そんな本来の子ども時代は、どんどん少なくなってきている。
大地では、皆 包丁を握り、野菜を切り、パンを捏ね、火をたき、調理道具を洗う。こんなことを遊びで仲間とやっている。これらは、面倒くさいのではなく、あくまでも遊びなのだ。調理料理食事準備とキャッチボールや自転車などの活動との境はなく、流れるように連続性があり、その暮らしが続く。暗くなったらヘッドランプでカードゲームなどをして遊び、自然に芝生の上の寝袋に入って行く。朝になったら自然と寝袋から這い出し、その場でカードゲームをしたり、ぐだぐだ話したりしながら1日が始まる。こんな日々がキャンプでは続く。そこにはスマホもテレビもデジタルもない。うるさい大人もいない。
うるさくない大人。青ちゃっんもノンタン母さんも、夜のおはなしが終われば、2階の自宅へ戻る。ガー君とモッチーは、子どもと共に毎晩芝生やガレージ内で眠る。冷静に考えれば、山小屋勤務体験そして大地で育ったガー君は別として、一介の主婦であり、一人娘として自然体験スポーツ体験もなしで育ってきたモッチー(自分の子ども2名常にキャンプ参加として同伴者)こそ、毎晩外で子どもたちを見守りケアしてくれるこんなスタッフは そんじゃそこらにはいない!! ほぼこの2名で、子どもたちを見守り、そして キャンプを誘導していくのだから本当に凄いしありがたく感謝である。同時に、大人がいないほうが子どもたちの世界が充実する事も大切である。いつも言うように、スタッフは こどもたちにとって、年の離れた友人である。親でもなく先生でもなく、親戚のおじさんおばさんである存在。
2025年夏のキャンプも無事終了。感謝!! 今度の冬がまたまた楽しみである。