青ちゃんのプライベート暮らし
9月3日(土)~4日(日)南アルプス鳳凰三山標高差1700mを登る驚異の年中児 小学生
有名な北アルプスは知っていても、地味な南アルプス、しかも鳳凰三山を知る人は少ないと思われる。しかし、南アルプスには、白峰三山と呼ばれる日本第2位北岳(3192)日本第4位間ノ岳(3189)をはじめ、屈指の3000m級の山々が聳えるアルプスである。その白峰三山に、対峙する2800メートル級の三山が白鳳三山。よって、白峰三山の眺めは最高であり、また、名前の通り、地蔵ケ岳(2764) 観音岳(2840) 薬師岳(2790)と呼ばれる仏教的な名前は、賽の河原と呼ばれる場所(地蔵や観音様が並んでる)もあるほど、極楽浄土の雰囲気がある、超個性的な山である。更に、白馬や槍や穂高を凌ぐほどの標高差1700メートルを一気に登る急登、岩場があり、ここを、約6時間から7時間かけて登る、大人でも屈指の難コース。ここを、年中児、小3が、テント持ちで挑戦した。青ちゃんも、30年ぶりの鳳凰三山であった。一言、やり遂げた、久しぶりに全身で味わった疲労感であったが、それ以上に、驚異の子供たちの姿に感動した。
9月3日(土)
朝3時40分大地発。中央道を走り、鳳凰三山登山口山梨県青木鉱泉に7時着。空模様が不安定な中(今晩は雨降りを覚悟)、7時15分、ドンドコ沢と呼ばれる川に沿って登り始める。標高は、1150m。目を疑った。標高地蔵ケ岳(2764)まで標高差1600メートル。信じられない高低差。その通り、沢沿いの急登が延々と始まった。しかし、キノコ、蛇、そして、滝、川遊びなどで盛り上がり、鳳凰小屋に午後2時半到着。ここまで8時間は歩いた。天気が良いので、本日中に、地蔵ケ岳にアタック。1時間後、見事なオベリスクに象徴される頂上にたどり着く。青空、美しさ、神々しさ、素晴らしいの一言。花崗岩の奇岩や賽の河原の雰囲気に、皆息を飲んだ。これだけで鳳凰三山を満足するほどのすばらしさであった。白砂の道を下り、テント設営4時半。くたくたの疲労感であったが、定番の炊飯器でごはんを焚くと、文字通り登山者の注目の的。焼肉で豪華に盛り上がり、子供は、6時半、食べながら眠りに入った。雲行の怪しい中、就寝。
9月4日(日)
昨晩は就寝してすぐに雨が降り始め、雨音を聞きながら、明日は雨の中そのまま下山しようと考えた。天気予報は下り坂であったからあきらめムードが漂っていた。明け方2時半ごろ、トイレに起きてみると、感動的な満点の星。昨日の頑張りのご褒美としての晴天か。そのまま3時半起床。暗闇の中、チキンラーメンとほっとサンドの朝食を食べ、5時出発。いきなり高低差500メートルを登り切る。出た稜線は、もう言葉が出ないほどの大パノラマそして雲海、そしてブロッケン現象のオンパレード。白砂の2800m稜線を朝日を浴びながらの縦走。白峰三山、目の前にそびえたつ富士山(さすが山梨県) 仙丈 甲斐駒 八ヶ岳 鑓 穂高 乗鞍 御岳 白馬 妙高 火打、すべてが見渡せる。日本1位から10位までの高峰もすべて見渡せる美しさ。この稜線 そして三山を縦走。もちろん、南アルプスだけに混雑もなく、少ない人の中、静かな山を味わうことができる。もちろん、子供の姿はない。それだけ、マニアックで厳しい山。すれ違う人たちは、すべて驚きの声をあげて励ましてくれた。もちろん、背中にマットを担いでいるので、テント泊まりの厳しさも承知であった。午前7時半、この美しい稜線に別れを惜しみながら、一気に標高差1700mを下る長い下山に取り掛かる。そして、4時間半、延々に下り続け、12時、無事青木鉱泉下山。1日目8時間 2日目7時間 標高差1700メートル 歩行距離約15キロ。これを5歳と9歳の子供が、荷物を担ぎながら大人とい一緒に南アルプス鳳凰三山を味わうことができたことは、子供たちの底力、地力に敬服したうえ、それを共有できたことは感動的であった。帰り道、釣り堀を楽しんだり、清里清泉寮のソフトクリームを食べたりして、大地には、午後6時無事戻ってきた。