青ちゃんのプライベート暮らし

7月26日(木)から8月5日(日)仙丈ヶ岳登山11日間連続野宿キャンプ

7月26日(木)

夏のキャンプが始まった。まずは、3000㍍に挑む仙丈ヶ岳甲斐駒ヶ岳登山でである。好天の中、茅野駅で8名の子どもたち、伊那市仙琉荘で4名の家族を迎え、大人4名、子ども11名(小1から小5まで15名で、林道バスに乗り込み、北沢峠に午後2時半着。テント設営を行い、横の川で早速水遊びや釣りを楽しむ。雪解け水なので、冷たく泳ぐどころではない。遊びで釣っていたところ、偶然にもイワナが2匹も釣れてしまい、その後ずっと釣りや川遊びで盛り上がった。渓流添いの野営地は、涼しく最高の場所で、ゆっくりとガス釜で炊き込みご飯を作り、午後4時半夕食。登山キャンプらしく、午後5時半就寝となる。夜は、ほぼ満月。

 

7月27日(金)

朝3時半起床。月が稜線沿いを走り素晴らしい夜明け前。真っ暗な中、炊きたてガス釜ご飯に、納豆 のり、卵がけなどの朝食を食べ、午前4時、3033㍍の仙丈ヶ岳を目指す。1時間後の5時、標高2200㍍の2合目到着。その後、甲斐駒ヶ岳から登る朝日が、木立や子どもたちの姿を赤く染め、極上の美しい世界が広がる。続いて、驚異的なハイペースで順調に登り、6合目を過ぎると、とんでもない美しい世界が広がった。雲一つ無い世界で、日本第1位の富士山、第2位の北岳がその勇姿を示し、甲斐駒ヶ岳、鋸岳、そして、美しいパノラマが広がっている。順調に高度を上げ、小仙丈ヶ岳を過ぎ、午前8時、ついに3033㍍頂上制覇。あまりにも早いペースに、周囲の登山客達は、驚きの眼差し。頂上は、風が強く、うらやましいほどの寒さで、15分足らずで下山し、小仙丈ヶ岳で昼食。その間、子ども4人連れの凛とした母親の雷鳥親子と遭遇して、しばらくその光景を楽しむ。美しい世界で昼食を楽しみ、下山。早いグループは午前11時10分キャンプ場、最終組は、午後12時半には無事全員下山。小1 2名を含んだグループとしては、驚異的なハイスピードであった。下山早々、すぐに川遊びに興じて、またまたイワナを釣り上げていた。夕食は、午後4時。台風の接近に伴い、夜半から雨の予報。登山バスの運休もあり得るという中、午後5時半就寝。早朝登山と疲れの中、あっという間に眠る。

7月28日(土)

午前1時半ぐらいから予報通り雨が降り始める。悪天候になるので、もちろん甲斐駒ヶ岳は諦める。午前4時半雨の中起床。昨晩のうちに雨を予想してパッキングしておいたので、速やかに撤収移動開始。午前5時半にはバス待合室にはいりこみ、ここで朝食。午前6時半にはバスが運行して、無事伊那市までたどり着くことができた。台風の接近に伴う雨の中、車で大地を目指し、午後12時半無事大地帰還。大地は晴天で、昼食後早速虫取り。歓迎するかのように、あっという間に、恐ろしい数のカブトムシ、くわがたが見つかる。ゆっくりと里山の暮らしを楽しみ、かまどでラーメンや麻婆豆腐などでゆっくりとご飯を楽しむ。この間暇さえあれば、林や森へ入っていた。芝生で眠る予定が、夜からの小雨で、車庫内での野宿に変更。夜8時頃から、明け方までほぼ2時間毎に森へ入って虫取りに興じていた。

 

7月29日(日)

もちろん明け方3時前から虫取りを楽しんでいた。午前4時には賑やかな1日が始まった。昆虫取りや天神さん散歩などを楽しみ朝食。午前中はぐずついた、天候であったが、11時ぐらいから回復して、ホットサンドなどの昼食を楽しむ。午後はゆったりと過ごし、夕方は大根の種取りや夕食準備を楽しむ。7時過ぎには芝生に寝袋を敷き、今晩は青ちゃんのお話「川へおちたタマネギさん」と「6人男世界をのし歩く」の2話、40分を聞きながら、午後8時にはあっという間に就寝。空には、満月と満点の星。寝袋の潜り込まなければならないほどの涼しい快適さ。もちろん、青ちゃんも一緒にこの快適な夜を熟睡。、明日は午前5時からかぼちゃの収穫予定。

7月30日(月)

無事、登山キャンプが終了し、次のキャンプまでの間、引き続き連続参加組が、大地で過ごす。結局、10泊11日、大地で楽しむこととなる。その中間日。朝、快適に寝相の悪さで芝生広場に散らかっていた子どもたちは、4時にはめを覚まし、五時からカボチャの収穫に出かける。遊びではなく本格的に出荷するカボチャ作業。軽トラ3台分のカボチャを収穫して、倉庫へ並べた。猛暑なので朝の涼しい時に行う。大人だけでは半日以上かかる作業を、1時間少々で終わらせてくれた。その畑の横で取れたスイカを食べて終了。収穫したトウモロコシやカボチャをこの日は味わい、大地で過ごす。午後は、おふろを焚いたり、料理を作ったりして、満月の夜を楽しみ、外で就寝。

7月31日(火)

今朝も快適に外で眼覚ます。男の子達は、ひたすら夜明け前から、カブトムシやクワガタ取りに夢中。今日から、新たに8名の子どもたちが午後から加わり、本格的なキャンプが始まる。その午前中は洗濯したりたきぎを集めたりして過ごす。午後から16名となり、皆で、収穫したばかりのジャガイモとカボチャの2種類のコロッケを大量に作る。もちろん、かまどで料理。今夏の大地のキャンプは、完全に外。お天気を幸いして、一度も室内を使う事無く、外のかまど、そして、芝生広場での星を見ながらの野宿で、完全に過ごしている。

8月1日(水)

今朝も4時前から起きて虫探し。今年は当たり年なのか、まさにおびただしい数の、クワガタカブトムシが、大地の森に息づいている。今日の午前中は川遊び。もちろん川遊び専用の場所ではなく、誰もいない誰も泳がない自然の川。猛暑で水量も例年より少ないので、安全である。流れに合わせて泳いだり、自然の滝に飛び込んだりして、大いに盛り上がった。午後は、パン作りやスイカ収穫、、そして、自然肝試し(夜7時半から)。3枚のお札のお話を聞いてから、青山家のお墓に並べたお札を、2人一組で、懐中電灯なしで、真っ暗な森(獣や虫たちの音がする)を、往復20分ほどかけて行ってくる遊び。待っている子どもたちは、満点の星や流れ星を見てドキドキしながら待っていた。ものすごい盛り上がりであった。珍しく午後8時半、遅くまで遊び続け、満点の星と外の冷気を感じながら、お話を聞いて9時就寝。

8月2日(木)

昨晩も素晴らしい星空を見ながらのお話タイム。そして、今朝も4時前からカブトムシ取りに森へ入っている子どもたち。当然の如く、芝生の上で目覚め、かまどに火が入る。もちろん子どもたちの仕事。朝から、パンやうどんの生地をこねる。大きなスイカを持って、川へ出かけ、ここで川遊びをたっぷりして、ここでスイカ割りを楽しむ。大地の畑では、今年はスイカが豊作。大きなスイカをキャンプでは、何度も味わう事になる。昼食は、今朝つくったパンをたっぷり味わう。午後は、風呂焚きとうどん作り。合計3つのごえもん風呂をあちこちで煙りだらけになりながら焚いている。それから、製麺機によるうどん作り。作ったその場で、かまどでゆであげ、大地の野菜の天ぷらと共に、冷やしうどんをたっぷり味わう。真っ暗になるまで、ハンカチ落としなどのゲームで盛り上がり、8時、星を見ながら就寝。

8月3日(金)

本日は、朝からカボチャ畑の片付けの手伝いに出かける。先日収穫したカボチャの畑の蔓やわらをきれいに片付ける仕事。干し草のように高く集めて積み上げるのが楽しく、暑さの中、あっという間に(大人2人ならたっぷり1日かかる)終了させてしまう。その畑の横でできているすいかをその場でたっぷり味わう。午後は、飯縄登山の準備。シュラフやマット、食料 防寒着を持って、夕方4時登頂開始。やはり、この時間だと涼しい。といっても、標高1917㍍まで登る本格登山。(小5の登山ルート)荷物を背負っているのできついことはきつい。コースタイム2時間半を、小1の泣きながらの子どもを含めても、コース時間内に登ってしまった。途中のスイカがどんなに美味しかったことか。そのお陰で、劇的に頂上にて夕日を見ることができた。その幻想的な美しさを、半袖半ズボンの子どもたちは、寒さで震えながら見ていた。そして、長袖長ズボンの完全装備で、ここでも野宿。スペシャルコロッケと手作りパンを食べての夕食。ここはキャンプ地でも何でも無いただの頂上。ここで泊まる人は、相当の強者。大地グループ関係者のみか。それは、夕日と朝日を同時に見たいから。満天の星、天の川、流れ星、標高2000㍍の闇と静けさの世界は、異次元である。ここでも、語り手は手をかじかませながらお話をしていた。8時就寝。

8月4日(土)

朝4時起床。東の空が赤くなってきている。寝ぼけ眼で15分の頂上へ向かう。カッパをきたりの防寒具で幻想的な頂上へ向かう。ここで、朝日を待つ。東の空の赤の変化を楽しみながら、5時日の出。美しい。5時20分までその世界を楽しみ、就寝場所に戻り、暖かいもやしたっぷりのラーメンを味わう。朝日に輝く北アルプス、白馬 槍ヶ岳、仙丈ヶ岳も遠くに望みながら、7時過ぎまで頂上の涼しさを楽しむ。そして、下山。11時過ぎに大地へ戻り、昼食を食べ、暑さを避けるために、登山の疲れをものともせずに、川へ出かけ、4時半までたっぷりと水遊びを楽しむ。かえってきてからは、たっぷりの天丼。恐ろしい量の、カボチャ、なす、かき揚げの天ぷらが並ぶ中、凄い食欲で食べる。それから、ごえもん風呂に入り、真っ暗になるまで遊び続け、最後の夜も、星を見ながら、8時就寝。今日も、お話タイム。

8月5日(日)

最後の夜も、星を見ながら眠り5時起床。当然の生活パターンとなる。カボチャの出荷を済ませ、最後の朝食を6時半に済ませる。早い朝食は、最後の楽しみ、流しそうめんがあるから。朝食後、荷物を整理してから、中学生スタッフが2時間のレクレーションを企画してくれた。集団ゲームやネイチャーゲームなど素晴らしい内容であった。午前10時45分。待望の流しそうめん開始。トマト、きゅうり、ジャガイモ、わかめ ゆでたまご、夕顔、に始まり、、マシュマロ、スイカ、バナナ、が流れてくる。最後は、ストローによる飲み物かと思いきや、ストローは流れず、皆、直呑みで、レーンに顔を埋めていた。11時半まで大いに盛り上がり、すぐに車に乗り、12時8分の牟礼駅発の電車まで飛ぶように直行。大きな荷物、薄汚れた顔、一度も11日間着替えない子どもなど、凄い集団がホームに並んでいた。とびきりの笑顔が車窓から漏れていた。

長期の子どもで11日間。一度も布団や室内で眠る事無く、テント2泊、他は星空のもとでの宿泊。ほとんどが電気やガスを使う事無く、火を焚き、大地の野菜と米だけで生活。魚や肉もなし。新鮮な取りたて野菜をかまどで朝から晩まで、完全に料理した。暮らし。朝4時から午後8時まで。遊び続け、暮らし続けた生活。清潔なお風呂、着替えなどよりも優先順位の高いこの時代この時期に必要な暮らし、そんな大切なエネルギーを子どもたちは教えてくれた。生きる 生きれる 大人が思うほど、子ども時代は、柔なものではない。ただ、大人がやわなだけ。遊ぶほうける子どもたちの眼の輝き。2日もたてば、その輝きは異次元のものとなる。そこまで大人は待つ、待つべきもの。世に言うフロー状態まで待てるか。その異次元の世界にはいると、子どもたちは縛られず、依存せず、自律自立した世界で楽しむ事ができる!! 大人の余計な飾られた暮らし、清潔 こぎれいさ、などのものよりも、ずっと精神の健康状態が訪れる。