青ちゃんのプライベート暮らし

3月29日(月)から31日(水) 2泊3日渾身のスプリングキャンプⅡ

前泊組5人は、たった5人での薪上げ作業。さすが中学生達、ヘルメット姿もさまになり、大人並みに生木の薪をすいすいと上げてしまった。それに伴う小学生も、前回のキャンプで経験済みなので、息が合って、この少人数でも大人数と同等の作業を成し遂げた。夕方は 少人数でゆっくりと五右衛門風呂を楽しんでいた

3月29日(月)

中学生3人 小学生6人 年中児1名 スタッフ4名で キャンプ開始。五右衛門風呂に火をつけてから、スキーウェアに着替えて、ソリを持って真冬の世界へ移動。車で20分も走れば、春爛漫の世界から積雪1㍍の閉鎖中のスキー場へ移動できる。ここで、こんな場所でソリ下りを楽しむ輩は多分いないだろうという世界へ、子ども達が出現して、あっという間に旧ゲレンデを猛スピードで下って行く。見送る人間から見れば、異様な光景。すぐさま 車を2,3キロ走らせて、ゲレンデ下部でまちかまえる。皆、びしょびしょになりながら興奮した顔で現れる。これを3度ほど繰り返す。たっぷり雪の世界を楽しんだ後、五右衛門風呂を楽しみながら、同時に夕ご飯の準備。夕ご飯は ラーメンとお雑煮。明日のパンやスープの仕込みも行う。たき火コーナーでは 火を焚き雑煮の汁作り。ガンガーでは、粉を混ぜてラーメンの麵作り。横ではパンの生地捏ね。

待望の夕食。スープからチャーシューまで大地手作りの醤油ラーメンを ラーメン店たちばなの店主自らが、竈で作って提供。いろり端では、お雑煮屋が開店した。

テントを張り就寝の準備の予定が、子ども達からテントよりも野宿したい(夏のキャンプで味を占めたようだが、まだ初春だろう)という希望があり、それじゃテントを張る手間が省けるということで、野宿決定。8時前に恒例のお話に向かうと、既に半数の子どもが眠っていた。もちろん、スキーウェアを着込んで。大地春のキャンプ初めての、この時期大地での野宿である。もちろん、50分ほど、お話会は続いた。

3月30日(火)

5時半続々と起きてくる。たき火に火をつけて暖まり、そのまま テニスコートへ向かい、皆でテニスを早朝から楽しむ。まさに合宿。8時大地へ戻り、朝食。その後、海へ向かう準備をしながら、明日のパーティの仕込み。ピザの準備 アイスクリームの仕込み 海での夕食の準備 そして蕎麦打ちなどと、大地の名物手作り料理を次々に仕込む。昨日練ったパンも見事に仕上がり、出来上がりのパンとスープを、今回は 大型マイクロバスに積み込み、更に 柴犬の麦ちゃんも乗り込み、11時日本海へ観光バス出発。もちろん運転は青ちゃん。バス車内でスープを温め、12時15分日本海着。すぐさま 海を見ながらのパン昼食。海という場所は、食欲をかなり増進させる。

昼食終了後、経験組はいつの間にかあちこちから流木を集め始める。砂遊び 貝シーグラス拾い、散歩 たき火 そしてチェロの練習など、ほとんど誰もいない海岸を大地の世界にして、遊んでいる。思春期の中学生達も一人で散歩したり、小学生と延々と砂遊びをしたり、語ったりしながら、それぞれの世界が広がっていた。

夕食はカレー。もちろんたき火料理。ご飯の量が心配だったので、食パンを補充。焼き網がなかったので、傘を拾ってきて、その骨をばらして焼き網にして、見事なトーストを焼き上げた。生活の知恵!!

暗くなるとクライマックス。あちこちで火の手があがり、たき火コーナー連発。ひたすら火を焚いたり、棒の先端に火をつけて、海岸を走ったり。大きなたき火端では、中学生達が、ガー君と話したり、それぞれの世界が満喫されていた。

夜9時、潮騒をお話代わりにしながら、テントにて就寝。野宿でも良かったが、テント体験もたまには良いか!?  テントの都合上、青ちゃんだけ、夜露に濡れながらの野宿??!!  夜半から夜明けまで美しい満月が広がっていた。素晴らしい夜!!

3月31日(水)

5時過ぎには、続々と起きてきて、海岸でたき火が始まる。昨晩、流木を使い切ったので、流木薪集め。それぞれ、散歩を兼ねながら、流木を集めてきた。朝食のカレーとうどんを温めてのカレーうどん。海を見ながらの食事は やはりおいしい!! ゆっくり好天の海を楽しみ、9時半海出発。大地へ10時半に戻り、海の片付けを済ませたと、さよならパーティの準備。ピザの飾り付け 蕎麦茹でと進み、11時半、待望の 手打ち蕎麦とピザ そして アイスクリームのパフェパーティが始まった。春の温かい日差しの中、次々に竈のお釜から蕎麦がゆであげ、冷やされたざるそばが運ばれ、焼き上げられたピザが運ばれ、子ども達の胃袋を満たした。仕上げは、生クリームと卵と砂糖だけで作り上げた秘伝のアイスクリームに、バナナと生クリームをのせたパフェで終了。

皆で車に乗り込み、牟礼駅へ。電車で帰る4名を駅構内で見送る。親切で情のある駅員さんが、見ないことにします という言葉で、全員犬も含めてホームに入り、去りゆく電車を追いかけて見送った。電車の見送りは やはり趣があり、終わったという実感が伴う。

こうして、春のキャンプⅠ Ⅱが無事終了した。3泊4日 2泊3日 と通常よりも短く、そして、定員を少なくしたキャンプ。その中でも、今回は、食事そして活動内容、日程を含めて渾身の力を込めて行った。

食事は、ほぼ全行程たき火と竈。ラーメン 蕎麦 ピザ パン 大地産無農薬米 チャーシュー ベーコン ハムなども大地手作り シンプルな食事でも 大地のノウハウを全てつぎ込んで作り上げた。しかも、子ども達が自ら火起こしから仕込みまで、容赦なく子どもたちが次々に作り上げる。妥協のない世界。ノンタン母さんの陰にひなたでのバックアップは大きい!! 同時に、彼女の毎晩寒くても冷え込んでも野外で、延々とじっとして1時間近く続くお話も、大地名物となっている。

春と冬と初夏の世界。それぞれを日替わりのように行きつ戻りつしながらの毎日。標高2000㍍から海抜0㍍の世界。寸暇を惜しんでの活動、体力と気力での体験。そして、たっぷりした遊び混む時間の保証。細切れのプログラムを与えないスタッフの見守り。大きな環境設定だけで、世話や指示ややり方などを教えずに、見守る勇気。

年中児から中学生まで、幅のある子ども達が一体となって展開していくキャンプ。大地でも海でも、常に煙りまみれになりながら、どういうわけか、家族のように 兄弟のようにうまく流れていく。火の存在 自然の存在は大きい。

朝から晩まで、まさに24時間スタッフは、息つく暇なく子ども達ととことん付き合うキャンプ。ノンタン母さんがお話をしている間のみ、スタッフはほっとしながらお茶を飲み、子ども達の打ち合わせ。神経を張り詰めて見守るスタッフには感謝の一言である。

やはり、自然の力は大きい。今回は、たき火 が 人のお腹を満たし 人を暖め 人を集め 人を語らせ 人を癒やし 人を慰め 人の人生を豊かにしてくれたように思われる。真冬や真夏のたき火ではない、春のたき火は、人を穏やかに ほのぼのと心を温めてくれる。その たき火の偉大さに気づいたとともに、その炎の畏敬の念を持ち、感謝したキャンプであった。

 

キャンプが無事終了。感激と充実感を胸に、恒例の新学期準備合宿に間髪入れずに午後2時出発。新学期開始前4日間ほど、夫婦で大地の展望から各種書類リスト作成などを、昔の文豪や作家もどきに、旅館に缶詰になって終日討議作り上げる合宿。

今回も、大地から車で4時間(高速ならば2時間か)の石川山中温泉逗留。下道を通り、再び午前中までいた日本海へ戻り、その光景を見届けた後、高速に乗り山中温泉まで。高速に乗ってすぐに運転交代してもらった瞬間から、眠り込み目が覚めたら到着していた。桜満開!!   合宿スタート!!