第2章 7歳までの子どもにふさわしい世界は?

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さあ、あなたは、乳幼児という正体を探りました。この子供達の特徴を十分生かして伸ばしたいか、それとも、無視して違う方法で育てるか。どうせでしたら、子供の特性を利用して、その時期に出来ることを自然体で楽しんでやることを選びませんか。

では、実際に子育ては、両親の手で育てることが原則ですが、仕事や集団遊び人間関係などの理由で、第3者機関(保育園・幼稚園等)にお預けする時期がやってきます。その時に自分のかわいい我が子を自分以外の人にゆだねる訳ですから、十分子育ての価値観、もしくは人生の価値観を共に出来る人、機関を選ぶことが当然のこととなります。ここを間違うと、ストレスがたまり、当事者の子供にとって最悪の事態となります。

では、どんなポイント、選択基準で子供の育つ世界を選んだらよいのでしょう。それは、第1章で述べた6つの特徴(本性)を自然体で伸ばしてくれるかどうかではないでしょうか。

1. 幼児の6つの特徴(おさらい)

これらのことが、その世界(幼稚園・保育園)で満たされているか、充足率の問題です。

2. 理想の幼児施設

身体器官の形成

身体器官・脳が健全に形成されるには、きれいな空気、車や近所の騒音がなく、 無農薬食品、自給作物があり、汚染されていない環境で身体を動かせる所です。また、精神的脳の形成には、人間的にすばらしい人格者がおり、想像力を養うおもちゃが備わっている場所です。

運動

運動出来ることにおいては、もちろん広い空間、窮屈でなく、周囲にきがねせずに思い切り遊べる環境がほしいです。音楽とリズムにあふれ、子供達が、絵画的に見える活動があふれている所です。

模倣

模倣されても、常に胸を張れる環境、人間が揃っている所。これは、1番困難な点です。社会、人生の見本があふれている所。子供にこうなってほしいという願いがそのままある所ですね。きれいに整理してほしいと願うならば、実際にきれいにしているか、良い挨拶をしてほしいと願うならば、良い挨拶をする人たちがあふれているか、優しくたくましく創造的な子供を願うならば、そんな大人がそのように行動してあふれているかどうかです。

感覚器官

感覚器官を育てるには、まず、触覚は。何でもしゃぶる、手にするだけに、安全で暖かみ、質感のあるもの、触ることにより、世界を認知するのですから、無機質でなく、有機的な物がよいです。そうすると、プラスチックや鉄などの単一的でなく、無垢の木のおもちゃや汚染されていない環境が必要ですね。また、触られることも大事だから、だっこや手をつないでくれたり、身体を触れ合える鬼ごっこ、相撲なども多いことが理想です。

つぎに運動感覚が育つには、リズムのある拡散と収縮、動と静など、規則正しい生活リズムが必要です。生命感覚が育つには、安全な食物で食欲が満たされ、静かで十分な睡眠が約束される環境で、快適な生活環境、四季のリズムがあれば最高です。平衡感覚が育つには、いつも励まし、支え、慰めてくれるゆとりのある大人がそばにいるかどうかです。

自然の1員

自然の1員になるには、これは、文句なし、大自然の中、理想は、四季があり、山、川、海、森、動植物があふれ、人工物の出来るだけ少ない、自然の素材あふれる環境です。

メルヘンとファンタジー

絵本やおはなしがあふれている。科学的な物がない。出来合いや複雑なおもちゃがない。素朴なおもちゃがある。大人の指図や言葉が少なく、人工的なものが少ない。

3. 現代の幼児施設の選択基準

3種の神器

よくマスコミ等で話題になりますよね。幼稚園を選ぶときのポイントといった場合の3つ。長時間保育・給食・送迎バスこの3つがあるところが人気ポイントというところです。

長時間保育

共働きの人にとっては、何よりも必要条件です。通常の勤務時間以上に保育してもらわないと、通勤時間も考慮出来ません。これはどんな条件をよりも、最優先です。

給食

これも共働きの人、忙しい人達には、とてもありがたいです。毎日の弁当作りは、大人の自分のものでも大変で、サラリーマンや学生も、外食、弁当屋ですもの。

送迎バス

これも最高に便利です。朝夕の忙しい時間帯、自宅近くまでまで来てくれるから楽です。

 

どれも納得出来ます。でも、よく考えてみてください。これらに共通することは、ほとんど、 大人の都合から見たものです。共働きでの長時間保育は別として、子供サイド、子供にとっては、子供の特徴・本性に照らし合わせてみてどうでしょうか。

施設 立地環境 制服

自宅周辺で送迎しやすい、便利な所、きれいな所もポイントです。住宅地での、緑があり、広い敷地があり、おしゃれな建物、近代的なもの、特に、カラフルな色やかわいいものがあれば心奪われます。

さらに、楽しい遊具、アニメっぽいカラフル遊具、アスレチック、ブランコ、滑り台、ジャングルジム、遊園地顔負けの大型遊具もポイント高いです。なぜならば、子供達はすぐに飛びつきます。

制服も近年、3種の神器に勝るとも言われる人気ポイント。制服のおしゃれ度、エレガントさなども重要ポイントです。

住宅地に緑あふれる広大な土地、施設があれば最高です。でも、なかなか地価や運営面で難しいらしく、なかなかお目にかかれない。近代的、カラフル建物は、異次元の世界、家庭と反対で落ち着くのかな。

遊具も子供達はすぐに飛びつきますが、飽きるのも早く、次々に遊び回り、一巡したら、次行こうといわれませんか。

制服も、子供の活動にとってどうなのでしょう。大人の好み、着せ替え人形のような気分はないですか。

各種教室、時間割

体操教室、英語教室、読み書き教室、など、様々の時間割が小学校の時間割のように組まれていて、専門の先生が付いているなど。小学校ヘあがる準備段階、ミニ小学校のようになっているから、小学校へいっても苦労しなくて備えあれば憂いなし。

親心としては、将来苦労しないように備えることは当然かも。でも、幼児の特徴と照らし合わせてみたり、実際の子供の表情、自分がもし幼児だったら、どうかなということを考えてみることも大事です。

教育内容そのもの

教育を考える場合、大切なことは何でしょう。

  1. 教育の内容そのもの
  2. 教育の根底にある思想
  3. 教師に生き方と世界観
  4. 環境

これらの条件を考えて、様々なシステムの教育が行われております。そして、それに派生して、たとえば、こんなチェックポイントも深い意味があると、私たちは考えています。

  1. 小さな幼稚園かマンモスか
  2. 縦割り保育か、年齢別か
  3. テープレコーダーやテレビを使わないかどうか
  4. 勉強させないかどうか
  5. 若い先生ばかりで経験者がいないなどの職員構成
  6. 先生が始終大きい声を出している
  7. 先生が1年中キュロットやズボンをはいているかどうか
  8. メーカーが作る 教材を使っているかどうか
  9. プラスチックのおもちゃが多いかどうか
  10. 部屋がにぎやかに飾られているかどうか
  11. 家庭に似た雰囲気があるかどうか。
  12. 親が駆り出させられる、参加させられることが多いかどうか  等

誤解を生みやすいかもしれませんが、大地流に子どもの本性と照らし合わせてみて例としてあげてみました

あなたが幼児なら、どんな施設に行きたいですか? あなたの理想、憧れの風景、光景を描いてみてください。